|
■ 灰汁[あく] |
|
|
陶芸における「アク」とは、主に灰に含まれている「水に溶けるアルカリ成分」のことを指す。このアルカリ分が残ったままの灰を使って釉薬を作ると、施釉した素地に悪影響を及ぼしたり、作業者の皮膚が荒れたりするために、灰を何度も水洗い(灰汁抜き)する必要がある。
なお、楢岡を含めた一部の地域では、灰そのものも「アク」と呼ぶ。このため、「アクをアク抜きする」といった表現となり、しばしば混乱を招く。
|
|
■ 焙り[あぶり] |
|
|
窯焚きにおける初期段階のこと。ゆっくりと温度を上昇させていき、品物や窯の中にある水分を抜く。焙りを急ぎすぎると、品物が割れたり(爆発したり)釉薬が剥がれ落ちたりするなど、数々の問題が生じやすい。
|
|
■ 飴釉[あめゆう] |
|
|
焼くと飴色(茶色)になる釉薬のこと。主に鉄やマンガンによる呈色である。楢岡焼では、水漏れ防止・強度の向上・美化目的のために素地に薄く飴釉を施す(マット鉄釉の場合もある)。その飴釉は、地元産の含鉄土石に土灰を加えただけのシンプルなものである。
|
|
■ アルミナ |
|
|
化学的には酸化アルミニウムのことだが、便宜上水酸化アルミニウムのことも指す。アルミナは非常に耐火度の高い物質であるため、品物や窯道具などの酸化防止・接着防止に使われる。例えば棚板にアルミナを塗布することで、棚板と作品とが接着しなくなる。
|
|
■ 糸底[いとぞこ] |
|
|
ロクロで水挽きする際、切り糸で品物を切り離すと底に糸の跡が残る。本来はこれを糸底という。多くの焼物は底を削って仕上げるために糸の跡は残らないが、それでも品物の底のことを指して糸底と呼ぶこともある。
|
|
■ 伊羅保釉[いらぼゆう] |
|
|
釉調がイライラしてることから、このように呼ばれた釉薬。普通は薄めに施釉するため、土味が活きて渋い独特の雰囲気が出る。楢岡焼で使用している伊羅保釉は、粘土(赤土)に土灰と白土を加えたものを使用している。
|
|
■ 柄ゴテ[えごて] |
|
|
水挽きに使用する道具のひとつ。徳利や一輪挿しなど、中に手が入らないものを作るときに、手の代わりに柄ゴテを利用して作る。
|
|
■ かいらぎ[かいらぎ] |
|
|
釉薬がちぢれ、剥離し、一部球状になった状態。釉薬が素地にしっかり着かなかったことによる欠陥だが、特に井戸茶碗などでは景色(見どころ)のひとつとなっている。
|
|
■ 角館焼[かくのだてやき] |
|
|
楢岡焼から枝分かれし、小京都で名高い角館の地に開窯した焼物。楢岡焼同様、海鼠釉を特徴としているが、やや緑がかった色合いのものが多い。
|
|
■ ガス窯[がすがま] |
|
|
燃料にガスを使用した窯。還元焼成に適し、いまでは電気窯とともに広く普及している。
|
|
■ 還元焼成[かんげんしょうせい] |
|
|
窯内を酸素不足にする焚き方。結果、素地や釉中に含まれる酸素まで奪われるため、酸化焼成とは異なった色・雰囲気になることがある。
|
|
■ 含鉄土石[がんてつどせき] |
|
|
鉄分を多く含んだ鉱物の総称。全国的には、鬼板・来待石・加茂川石などが有名。主に赤〜黄土色をしている。
|
|
■ 貫入[かんにゅう] |
|
|
素地と釉薬の膨張率(収縮率)が異なるために、釉に入った細かいヒビのこと。陶器の釉薬の多くには貫入が入る。その多くは日常使用に問題ないが、花器のように長時間水をたたえておくようなものでは、水漏れ対策が必要となる。
|
|
■ 菊練り[きくねり] |
|
|
土の中から空気を追いだし、土を均質にするために行う作業。練っている最中、土にヒダができるが、それが菊のように見えることから菊練りと呼ばれている。地域によっては菊揉みともいう。
|
|
■ 素地[きじ] |
|
|
品物の粘土部分をいう。しかし形になる前の粘土は素地とは呼ばないので、土や粘土とはやや意味が異なり、「成型された粘土」の意味合いが強い。
|
|
■ 結晶釉[けっしょうゆう] |
|
|
窯の中で冷めるときに釉薬の表面に結晶が析出したもの。釉薬の組成・釉の厚さ・焼き方・冷却方法などにより、結晶の色形が様々に変化する。
|
|
■ 蹴ロクロ[けろくろ] |
|
|
電動ロクロが普及する前、使用されていたロクロのひとつ。ロクロの下部を足で蹴るようにして回すことから、この名がついた。
|
|
■ 高台[こうだい] |
|
|
品物の底についた台(足)のこと。半乾燥状態のときに削りだして作る方法と、別の粘土で作って貼り付ける方法の2種類の作り方がある。
|
|
■ サーモカップル |
|
|
別名熱電対。これを窯の中に直接差し込むと微電流が流れるので、それをパイロメーターで測定し、温度に変換する。
|
|
■ 冷め割れ[さめわれ] |
|
|
焼きあがった陶磁器が、その冷却過程において割れてしまう現象。急に冷やすことによる冷め割れが多いが、釉薬と素地との相性や釉薬の厚さ・素地の薄さが原因となることもある。
|
|
■ 酸化焼成[さんかしょうせい] |
|
|
窯内に充分酸素が存在する焼成方法。主に織部釉や結晶釉などが酸化焼成に適している。
|
|
■ シャモット[しゃもっと] |
|
|
和名は「焼き粉」。焼いた粘土を細かく粉砕したもので、粘土に混ぜて使用することが多い。シャモットを混ぜることで粘土の収縮を抑え、ヒビ割れを少なくする効果がある。また、粘土とシャモットの種類によっては、耐火度を上げる効果もある。
|
|
■ 白岩焼[しらいわやき] |
|
|
角館の地において古くから栄えていた焼物。楢岡焼も白岩焼きの流れをくんでいる。かつて白岩焼は途絶えてしまったが、今では再興白岩焼というのがある。
|
|
■ 真空土練機[しんくうどれんき] |
|
|
粘土を練りながら中の空気を抜く機械。
|
|
■ 水簸[すいひ] |
|
|
多量の水を利用して、粒度を選別したりアルカリ分を除いたりする作業のこと。
|
|
■ 捨て焙り[すてあぶり] |
|
|
目的は焙りと同じだが、焙りはそのまま温度上昇→攻めと続いていくのに対し、捨て焙りはある程度までで焚くのをやめてしまう。余熱でも水分は抜けていくためである。後日あらためて焙り始めるが、捨て焙りをするのとしないのとでは焚きやすさ(コントロールのしやすさ)がかなり異なってくる。
|
|
■ 素焼き[すやき] |
|
|
本焼をする前の仮焼き(800度前後)のこと。素焼きをしないと施釉時に素地が割れてくることが多い。なお、焼き締めとは異なるので注意。
|
|
■ ゼーゲルコーン |
|
|
窯の焼け具合を見るための道具。品物と一緒に窯に入れて、色見穴から様子を観察する。ある熱量を受けると軟化して倒れてくるが、どの程度で倒れるかはゼーゲルコーンに記された番号によって異なる。
|
|
■ ゼーゲル式[ぜーげるしき] |
|
|
釉薬や素地あるいは原料などを化学式で表したもの。その式を見ただけで(実際に焼かなくても)どのような釉薬か、どのような性質の原料かなどがわかる。
また、例えば原料AとBとCを混ぜてある釉薬を作っていたとすると、その釉薬のゼーゲル式を求めることにより、別の原料DとEとFとGを使って同じ釉薬を作ることが理論上可能となる。
|
|
■ ゼーゲル錐[ぜーげるすい] |
|
|
ゼーゲルコーンのこと。
|
|
■ 攻め[せめ] |
|
|
窯焚きの後半部分、主に900〜1000度から昇温させる時のことを言う。薪窯において、ほとんど休む間もなく薪を放り込み続けるために『攻め焚き』と呼ばれるようになった。ここ焚き方ひとつで焼成雰囲気が大きく変わるため、窯焚きにおいて最も神経を使う段階でもある。また、還元をかけることを攻めるということもある。
|
|
■ 施釉[せゆう] |
|
|
素地に釉薬をかける作業のこと。通常は素焼きをした素地に釉薬をかけるが、場合によっては生素地や締め焼き素地にかけることもある。施釉方法には、浸し掛け、流し掛け、刷毛塗り、吹きつけ等いくつかある。
|
|
■ 耐火煉瓦[たいかれんが] |
|
|
熱に強い(熔けたり軟らかくなったりしにくい)レンガ。窯を構成する主材料。断熱煉瓦と併用する場合が多い。耐火度(SK-○○等)が高いほど高温に耐える。
|
|
■ タタラ板[たたらいた] |
|
|
ある一定の厚さ(5mmや7mmなど多種存在)に切りそろえられた細長い板のこと。粘土塊の両脇にタタラ板を複数枚ずつ重ね、各々の板の上に切り糸(針金)を滑らせることにより、一定の厚さの粘土板を複数作ることができる。
|
|
■ 棚板[たないた] |
|
|
炭化硅素や窒化硅素、ムライトなどで作られた焼成用の板のこと。棚板の上に品物を乗せて焼くが、通常はツク等と組みあわせて複数段の棚を組むことが多い。
|
|
■ 炭化焼成[たんかしょうせい] |
|
|
鉄分を含んだ素地が、黒色になるほどの還元をかけた焼成方法。匣鉢などの中に品物と炭とを一緒に入れて焼成したり、冷却時に還元をかけたりすることによって炭化焼成となる。
|
|
■ 断熱煉瓦[だんねつれんが] |
|
|
熱を伝えにくいレンガ。窯を外周部を覆うことにより、熱の放出を抑えることができる。
|
|
■ ツク(支柱) |
|
|
棚組みおいて、文字通り棚板を支える支柱のこと。耐火度に優れているため、棚板同様繰り返し使用でき、また様々な高さのツクがあるため、適当なツクを選ぶことにより作品に合わせた柔軟な棚組みができるようになる。
|
|
■ 手ロクロ[手ロクロ] |
|
|
電気で回転する電動ロクロに対し、手動で回すロクロのこと。手びねりで使用するような小型のものから、水挽きのできる大型のロクロ(手回しロクロとも言う/電動ロクロが普及する前のロクロのひとつ)まで様々なものがある。
|
|
■ 電気窯[でんきがま] |
|
|
通電による発熱を利用した焼成窯。小型化が可能な上、使いやすいことから近年爆発的に普及した。基本的には酸化焼成だが、薪やガスの炎を窯内に流入させることで還元焼成も可能である。
|
|
■ 電動ロクロ[でんどうロクロ] |
|
|
電力により、ペダル操作ひとつで自由に回転できるロクロのこと。電動ロクロの普及によって生産効率が上がり、また形の整った作品が作りやすくなったと言われている。
|
|
■ 土灰[どばい] |
|
|
様々な木を燃やしてできた灰のこと。かつてはかまどの中に残った灰のことを指す。釉薬に土灰を加えると熔けやすくなる。加えすぎると、溶融温度は下がるが釉薬の表面がマット上(塩基性マット)になることがある。
|
|
■ 土練機[どれんき] |
|
|
文字通り、土を練る機械のこと。常圧式と真空式とがあり、後者は土の中の空気を取り除く機能がある。
|
|
■ トンボ |
|
|
水挽きにおいて、品物の口径と深さを同時に測るための道具。十字になったその形がトンボに似ているためにこのような名前がついた。寸法の違う作品毎にトンボを用意する必要がある。
|
|
■ 海鼠釉[なまこゆう] |
|
|
伝統釉の一種。まだら模様の釉調がナマコの肌合いに似てることよりこの名がついたと言われている。しかし、実際はナマコのような釉調になるのはそれほど多くない。本来、海鼠釉は鉄による黒や茶色に、燐酸や鉄を軸とした乳濁による白色や青色が複雑に混ざり合った風合いのものが多かった。現在では、乳濁釉に複数の呈色金属で色付けしたものと定義されているものが多い。
厚めの施釉、流下する釉薬のため多少扱いが難しいが、変化に富んだ色合いとなる魅力をも秘めている。
|
|
■ 生焼け[なまやけ] |
|
|
本焼きの温度が足りず、釉薬が十分に熔けずに焼きあがった状態。色がくすんだり、光沢が足りなかったり、釉薬が縮れたりする。多くの場合、もう一度焼き直すことにより完品となる。
なお、登り窯等で薪の灰が多くかぶった品物も生焼けに似た状態になる場合があるが、こちらは焼き直しても改善しないことが多い。
|
|
■ ならばい[楢灰] |
|
|
文字通り、楢の木を燃やした灰。楢岡焼で使用している海鼠釉の原料でもある。そのままでは可溶性のアルカリが多量に含まれるため、十分に水簸をして使用する。楢に限らず、一般的に木の灰を釉薬に混ぜると、その熔融温度を下げるはたらきがある。ちなみに、楢岡の地およびその近辺では楢の木が豊富である。
|
|
■ 乳濁[にゅうだく] |
|
|
釉薬の中が白く濁っている状態のことをいう。濁る原因は大きく2つあると言われている。ひとつは分散乳濁と呼ばれるもので、釉薬中に熔け残った微粒子(珪石や錫、ジルコンなど)が多数存在し、それが白くなって見えるというもの。もうひとつは分相乳濁と呼ばれるもので、釉薬のガラス相が珪酸リッチな相とそうでない相とに分離しているために白くなって見えるというものである。特に後者の分相乳濁の場合は、ある条件が整うと釉中に青白い発色が見られることがある。
|
|
■ 入止め[にゅうどめ] |
|
|
釉薬に貫入が入った作品は、長時間水を入れておくと底のほうに水が浸透していくことがある。これを防ぐために行う作業を入止めという。一般的には、作品をお米の研ぎ汁に浸し、30分ほど煮沸する方法がとられる。
|
|
■ 熱電対[ねつでんつい] |
|
|
サーモカップルとも呼ばれる、窯内の温度を知るための道具。熱電対の先端を窯内に差し込むことで起電力が生まれ、それを測定することで温度を知ることができる。なお、その器具は高温温度計またはパイロメーターと呼ばれる。
|
|
■ ネバ[ねば] |
|
|
窯(主に登り窯)の目地粘土(スキマを埋めるための粘土)のことを楢岡ではこう言う。通常の粘土に、収縮率を下げるための砂や素焼き粉、焼け土(前回使用したネバ)等を混ぜて作る。
|
|
■ ねらし |
|
|
目的の焼成温度・状態まで焼いた後、窯内の温度や焼成雰囲気を整えたりするために行う『最後の仕上げ』『熟成』のこと。一般的には、数十分〜数時間ある温度をキープする。
|
|
■ 登り窯[のぼりがま] |
|
|
斜面に作られた連房式の薪窯。
当サイト内の登り窯ページも参考のこと。
|
|
■ パイロメーター |
|
|
高温温度計。熱電対(サーモカップル)と接続して使用する。
|
|
■ 白土[はくど] |
|
|
楢岡海鼠釉の主原料。鉱物学的には酸性白土に分類されると思われるが、酸性を示さないため単に白土と呼んでいる。秋田県男鹿地方で良質な白土が産出されるため、男鹿白と呼ばれることもある。成分的には長石に似た非晶質の鉱物である。
|
|
■ 白釉[はくゆう] |
|
|
文字通り白い釉薬のこと。楢岡焼で使用している白釉は、海鼠釉をつくる原料の調合割合を変えることで得られる。強い乳濁と白濁(残留石英等によるもの)とが混在することによる白色であろうと推測される。
|
|
■ B品[びーひん] |
|
|
完全な製品(完品)とまでは言えない、やや劣る製品のこと。具体的には、釉中の黒点(土や釉中の鉄分、あるいは異物による影響)、釉の流下、歪み過ぎ、小さなヒビ、異物の付着、発色不良などはB品に分類される。ただし、鋭利な部分を有する品や水漏れのする品などはB品とみなさずに処分している。
|
|
■ 紐作り成形[ひもづくりせいけい] |
|
|
ひも状にした粘土を積み上げていくことで形作っていく方法。作陶の基本ながら、慣れてくると超大物も作れるようになる。別名、輪積み成形とも呼ばれる。
|
|
■ ピンホール[ぴんほーる] |
|
|
主に釉表面に生じる小さな穴。一般的に、ピンホールは欠陥となる。施釉前のホコリ、素地や釉中の異物などが原因となるが、完全に対処するのは難しいといわれている。
|
|
■ フィルタープレス |
|
|
泥漿(たっぷり水を含んだドロドロのもの)をフィルターに通すことにより、水分を取り除く機械。
|
|
■ 分散乳濁[ぶんさんにゅうだく] |
|
|
2種類に大別される乳濁現象の一つ。釉中に微粒子が浮遊していることにより、釉が白濁して見える。分散乳濁を引き起こす因子として、残留石英、チタン、錫、ジルコンなどがある。
|
|
■ 分相乳濁[ぶんそうにゅうだく] |
|
|
2種類に大別される乳濁現象の一つ。釉薬が珪酸リッチな相とそうでない相とに分かれ、その境界面が引き起こす光学的作用により白く見えたり青く見えたりする。分相乳濁を引き起こす因子として、燐酸やチタンなどがある。
|
|
■ ボールミル |
|
|
大型の回転ドラムの中に、原料と玉石とを入れて回転させることによって原料を粉砕する機械もしくはそのドラムを指す。小型のものはポットミルと呼ばれる。
|
|
■ ポットミル |
|
|
ボールミルの小型版。
|
|
■ 本焼き[ほんやき] |
|
|
作品を焼き上げるための焼成を特に本焼きと呼ぶ。これに対し、施釉前に行う低温焼成を素焼きと呼ぶ。
|
|
■ マット鉄釉[まっとてつゆう] |
|
|
釉表面がマット状になる鉄釉。楢岡焼で使用されているものは地元産の含鉄土石から作る。ほとんどの楢岡焼には、素地に飴釉かマット鉄釉が施されている。
|
|
■ 見込み[みこみ] |
|
|
茶碗などの内側底部を指す。『見込みが広い/狭い』といった使われ方をする。
|
|
■ 水挽き[みずびき] |
|
|
ロクロの回転を利用した成形方法。滑りをよくするために水を利用するのでこのように呼ぶ。
|
|
■ 焼き締め[やきしめ] |
|
|
釉薬をかけずに、素地が水漏れしなくなるまで焼き詰まった状態、またはその焼成方法。炭化焼成(冷却還元)のことを指すこともある。
焼き締めの作品を『素焼き』と呼ぶ人がいるが、陶芸の世界では低温焼成の素焼きと高温焼成の焼き締めとを区別して呼ぶのが一般的である。。
|
|
■ 柚子肌[ゆずはだ] |
|
|
釉薬の表面に非常に細かなくぼみが生じ、それがまるで柑橘類の皮のような雰囲気をたたえた様子。きれいな柚子肌はしっとりとしていて趣がある。
|
|
■ ロクロ |
|
|
回転台のこと。現在では主に手びねりに用いられる『手ロクロ』と、水挽きに用いられる『電動ロクロ』が主流だが、自らの脚を使って回す『蹴ロクロ』や『手回しロクロ』(卓上の手ロクロとは異なる)などもある。
|
|
■ 藁灰[わらばい] |
|
|
字の通り、ワラを燃やした灰のこと。藁灰は珪酸質に富み、かつ非晶質であるため釉薬の原料としては非常に優れている。楢岡海鼠釉の原料のひとつである。
|